ティーエスフォートブログ

千葉の広告制作会社で働くグラフィックデザイナーが気になるデザイン③

デザインとはいったい誰のためのものなのか…
それを考えさせられるニュースがありました

旧エンブレム審査委・浅葉氏、最終候補バッサリ「佐野さんの方が良かった」
スポーツ報知 4月11日(月)7時3分配信

2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が8日に発表した大会公式エンブレム最終候補4作品について、旧エンブレムの審査委員を務めた日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)の浅葉克己会長(76)がスポーツ報知の取材に対し「4作品ともデザインとして低レベル」と批判した。アートディ レクター・佐野研二郎氏(43)が制作した旧エンブレムは盗作疑惑などで昨年9月に撤回されたが、浅葉氏は「これなら佐野さんの作品の方が良かった」とも 語った。

(中略)

「東京五輪に水を差すつもりはありませんが、発表された4作品では世界に笑われてしまう」と浅葉氏。複数のトップデザイナーからも同様の厳しい意見を聞いたという。組織委は公式サイトで4作品を公開し、17日まで国民の意見を募集。その意見を踏まえ、25日のエンブレム委員会の最終審査で決定するとして いる。(江畑 康二郎)

〔yahooニュースより引用〕

このニュースを読んで、いちデザイナーでもあるわたしが感じたのは
佐野氏の作品がパクリであったかないかは置いておいて
「これはいったいなんのためのデザインコンペなのか?」ということです。

そもそもエンブレムはオリンピックを広く周知するためのものなのではないのか

日本のデザインの最高峰の浅葉さんの中では、
「日本のデザインの素晴らしさを世界に知らしめる」ものになっていていた気がします。
その論点からいうと多くの一般の方が置いてけぼりになってしまった。
それが前回の炎上の一因だったのではないか。

デザイナーという職業としてみれば、こうした誇りやプライドをかけて仕事をされているのも解ります。
しかし、最終的には商業デザインはクライアントのためのものだと私は思います。

オリンピックの周知が最大の目的であればデザインの完成度はさして問題ではないであろう。
そもそも、専門家はごく少数だ。
エンブレムはその他多くの一般の方に対してのデザインであるのだから
専門家の意見というのはマイノリティになる。

デザインを競うものなのか、それとも親しみやすく愛されるものを選ぶのか

このニュースを扱っていたテレビを見ていて、スッキリMCの加藤氏が言っていた
「デザインの良し悪しより、みんなに受け入れられることが重要なのでは」
という言葉が強烈に印象に残った。

グラフィックデザイナーの原点は“これ”なのではと…

emblems

投稿日:2016.04.13
ページ先頭へ